リフォームとリノベーションの違いとは？

1. リフォームとリノベーションについて知りたい！

まずは、リフォーム・リノベーションの双方の概要やメリット・デメリットなどを見ていきましょう。

1-1. リフォームとは？

リフォームは、本来「元に戻す」という意味を持つ言葉です。たとえば、古くなってしまったトイレをリフォームして元の新しい状態に戻す、剥がれてしまった壁紙を貼り直してきれいな状態にするのがリフォームに該当します。
リフォームの主なメリットは、リノベーションに比べて費用が安く抑えられるということです。また、基本的に家の構造はそのまま変わらないため、完成後の住まいを明確にイメージしやすいという点も魅力です。
一方、部分的な修繕工事が基本になるので、住宅の内部状況を詳しく把握することができません。また、間取り変更のような大掛かりな工事は対象外となることが多く、施工範囲が限定されるという点も覚えておきましょう。

1-2. リノベーションとは？

リノベーションとは、住宅全体をゼロから考え直し、新しい付加価値をつけることを目的とした工事のことです。たとえば、広い開放感のあるリビングにするために部屋の間にある壁を取り除く、配線や配管を移動させ家事を行いやすい動線の家にするなどが挙げられます。部分的な改修・修繕ではなく、住む人のライフスタイルに合わせて間取りや設備を刷新するという意味合いを持っています。
リノベーションは、自分の好きなように住まいをデザインできるため、家族の形やライフスタイルに合わせて暮らしやすい間取りに変更することが可能です。また、自由に家をデザインできるということは、物件の選択肢を広げることにもつながるため、リノベーションを前提に物件探しを進める方も少なくありません。
デメリットといえば、工事が大掛かりになる分、コストが高くなってしまうことが挙げられます。条件の良い中古物件を購入できたのにもかかわらず、リノベーション代を含めると新築と同じくらいの費用になってしまったというケースは珍しくありません。必要な部分を見極めつつ、費用のバランスを取りながらリノベーションを実施するのがポイントです。

2. リフォームとリノベーションの違いを比較！

次項では、リフォームとリノベーションの主な違いとされているポイントをご紹介します。この2つの間に明確な線引きは存在しませんが、具体的な違いがわかると業者への依頼がスムーズに進みます。

2-1. 工事規模

リフォームでは、システムキッチンやユニットバスを新しくするなど限定的な工事であるのに対し、リノベーションでは、間取りや水道管の変更など大規模な工事になります。またリノベーションの中には、骨組みだけを残して理想の家作りを進めていく「フルスケルトン」と呼ばれる改修もあります。

2-2. 建物の性能

リフォームでは、工事の前後で建物の性能が大きく変化することはありません。しかしリノベーションの場合、新築時よりも性能が優れている状態へと変化させることが前提となっており、建物の構造自体を作り変えることがほとんどです。
また、リノベーションでは住宅をオフィスへ変化させるといった大掛かりな工事がたびたび行われます。これは「コンバージョン」と呼ばれており、これを目的にリノベーションを希望する方も少なくありません。

2-3. コスト

リフォームとリノベーションではそれぞれ工事の規模が異なるため、当然ながら費用面に差が生じます。リフォームの費用は主に工事費と諸経費の2つに分かれます。
工事費は、リフォームの内容や設備のランクによって異なるため一概にはいえません。たとえば、小規模なものであれば10万円程度、大規模なものであれば300万円程度が目安とされています。
一方、リノベーションにかかるコストとしては、工事費や諸経費に加え、設計費や仮住まいの家賃などが上乗せされます。リノベーションの相場は800～1500万円程度といわれているため、リノベーションを検討している方はどんな工事にするのか業者に相談してみてください。

3. まとめ