古民家リノベーションはどうやって進める？

1. 古民家リノベーションを進めるステップとは？

まずは、実際に古民家リノベーションを行うための手順や方法について解説していきます。

1-1. 古民家を見つける

古民家リノベーションは、その名のとおり、古民家物件ありきのリノベーションです。そのため、理想の古民家を見つけるところからスタートします。とはいえ、一般的な中古物件に比べると数が少なく、そう簡単に見つかるものではありません。
古民家を探す際は、基本的には古民家を専門に取り扱う不動産屋に相談をします。また、行政の空き家バンクを活用して探すのも有効です。
ほかにも、地域によっては移住サイトやNPO法人などで古民家の情報がもらえることもあります。住みたい地域が決まっているという場合には、やはり現地に直接出向いて探すのがおすすめです。

1-2. リノベーションの業者を探す

古民家にある程度の目安がついたら、その地域で古民家リノベーションに対応してくれる業者を見つける必要があります。一般的なリフォーム業者や地域の工務店で対応してくれることが多いですが、なるべく古民家リノベーションの実績が豊富にある業者を選ぶようにしましょう。古民家リノベーションは、通常のリノベーションとは少々異なるため、ベテランの職人が多く在籍している業者であれば安心して任せられます。

1-3. 古民家の調査を行う

リノベーションを依頼する業者が決まった後は、現地調査を行ったうえで、どのようなリノベーションを行うか話し合いを進めていきます。このとき、再生可能な部分や再建が必要な部分などを理解し、綿密な計画を立てることが重要です。古民家の現地調査に慣れていないリフォーム業者の場合には、古民家鑑定士に調査を依頼すると良いでしょう。

1-4. リノベーションを行う

調査結果をもとに業者から細かい見積もりや工期などが出るので、それに納得ができたらリノベーションの開始となります。機能性や設備面など、どこまでこだわるかによって予算に大きな差が出ます。リノベーションを進めていく中で、イメージと違う点が出てきた場合には、業者にその都度確認しながら進めていくようにしましょう。

2. 古民家リノベーションの注意点

次項では、古民家リノベーションを行ううえで注意すべき点について解説します。見逃してしまうと余計なトラブルが起きてしまうので、きちんと確認するようにしてください。

2-1. 耐震補強を行う

古民家は、現在の耐震基準に対応していない物件が多く、耐震補強が必要になります。補強の方法としては、地盤をコンクリートで補強する、木材同士を金属でつなぎ合わせる、屋根を軽い素材へ変更するなどが挙げられます。地盤や基礎の耐震性を総合的に判断したうえで、適切な補強を行うことが大切です。

2-2. 断熱性を高める

古民家は気密性が低く、断熱性に劣るというデメリットがあります。断熱性が低いと、部屋の隙間から温かい空気が漏れ、光熱費がかさんでしまうようになります。壁の内部や床下に断熱材を入れたり、窓を二重窓に変更したりして、断熱性を高める工夫を行いましょう。

2-3. 雨漏り対策を行う

古民家に比較的多いトラブルが雨漏りです。古い住宅には防水シートが張られていないことも多く、雨漏りの補修工事が必要になります。また、雨漏りがすでに発生している場合には、屋根の葺き替え工事を行いましょう。

2-4. 現代の生活にあった間取りにする

古民家は、当時の暮らしに合った間取りであることがほとんどのため、現在の生活スタイルにはマッチしないことも少なくありません。このような場合、たとえば段差を少なくしたり、廊下を広めに取ったりすることで、将来的にも安心して暮らせるユニバーサルデザインの住宅にすることができます。
また、1つの部屋をフローリングの洋室に変更し、古民家ならではの縁側を残せば、古民家の魅力と使い勝手の良さの双方を併せ持った住まいにすることも可能です。自分なりの工夫を行い、古民家ならではの家作りを楽しんでみてください。

3. まとめ