張り替え時のチェックポイントも併せて解説
10～15年に一度天井のクロスの張り替えをすると、カビの繁殖や色褪せなどのトラブルを回避できるといわれています。天井の寿命を延ばし、美観を保つことにもつながる有効な施工のひとつですが、具体的にどれくらいの費用がかかるものなのでしょうか。そこで今回は、天井のクロスを張り替えるときにかかる費用の相場や費用を抑えるコツについて解説していきますので、お悩みの方はぜひ参考にしてみてください。
1. 天井のクロスの張り替えにかかる日数と費用相場
まずは、天井のクロスの張り替えにかかる日数と費用を見ていきましょう。クロスの寿命が来てしまう前に、早めにリフォームの計画を立てるようにしてください。
1-1. 価格は平米単位で計算される
天井のクロス張り替えの費用は、一般的に平米（㎡）単位で計算されます。1辺が1mの正方形の面積が1平米です。1畳は1.62平米であるので、たとえば6畳の部屋なら9.72平米（約10平米）となります。
クロスの素材や機能性などのグレードにもよりますが、天井のクロスの張り替えは、一般的に1平米当たり1,500～2,500円くらいが目安なので、これを参考に予算を組むようにしましょう。
1-2. 下地工事が必要なら費用が加算される
天井のクロス張り替えの工事期間は、面積にもよりますが、6〜15畳の天井なら約1〜2日以内で終了します。しかし、仮に下地の状態が悪い場合は大工作業なども必要となり、1日ほど余分に日数がかかることも少なくありません。
また、下地工事が必要な場合は別途費用がかかります。見積もりを確認し、もし下地工事が必要となった場合はどれくらい追加費用がかかるのか、見積もりの段階で業者に聞いてみると良いでしょう。
2. 天井のクロスの主な種類
平米数でおおよその施工費用は決まりますが、クロスの種類やグレードによっても価格が違ってきます。ここでは天井によく使用するクロスについてご紹介します。なお、下記でご紹介する価格は1平米当たりのものであり、グレードが高ければ記載の価格よりも高くなると考えるようにしてください。
2-1. ビニールクロス
天井のクロスによく使用されるポピュラーなクロスがビニールクロスです。価格の安さと、種類が豊富にある点が魅力です。ただし、こちらは塩化ビニール樹脂が使われているため、アレルギーやシックハウス症候群が気になる方は避けた方が良いでしょう。
一般的なグレードのビニールクロスの価格は500～1,000円ほどです。ただし、グレードが上がると10,000円くらいするものもあります。
2-2. 布クロス
布クロスとは、麻やポリエステルなどの素材が使われている織物のクロスです。ビニールクロスに比べて温かみがあり、落ち着いた風合いに癒やされると人気です。細かく織られているため破れにくいのですが、素材が布なので、汚れると落ちにくいというデメリットがあります。
この布クロスは素材によって価格がそれぞれ異なります。たとえば、レーヨン素材で1,500円から、不織布で2,500円から、シルク100％で10,000円からというのがおおよその相場です。
2-3. 紙クロス
パルプなどを素材にした紙クロスは通気性が良く、音も吸収してくれるのが大きな特徴です。一方、湿気に弱く、濡れると染みになる点が主なデメリットです。また、カビが生えやすいので長持ちしないともいわれています。
価格は、一般的な塗料が塗られている紙クロスで1,500円から、特殊な塗料を塗った紙クロスは10,000円からが相場です。
2-4. 木材のクロス
薄くカットした天然木や、コルクに紙などを裏打ちした木質のクロスは、天井に張ることで自然の温もりを感じる室内になると人気です。特に、素材に無垢材を使用したクロスは質感だけではなく、調湿性の効果もあるといわれています。
ただし、価格は5,000円以上からと比較的高額なため、天井全面に張るのではなく一部に使用する方が多いようです。
2-5. 珪藻土や漆喰のような無機質の素材
珪藻土や漆喰のような無機質の素材を使用した無機質系のクロスは、まるで塗装したかのような雰囲気が出ます。特に、素材が珪藻土のクロスは人気で、調湿性や消臭性がある点も見逃せません。
無機質系のクロスの相場はおおよそ6,000円からといわれています。壁に塗るより低コストでありながら、壁と同様な風合いを出せるでしょう。
3. 天井のクロスの張り替えにかかる費用を抑えるコツ
天井のクロスを張り替えるには、使用するクロスによってはまとまったお金が必要となってしまいます。「張り替えはしたいけれど費用はできるだけ抑えたい」と考えている方に向けて、次項では価格を抑えるコツについて解説していきます。
3-1. 安価な素材を選ぶ
機能性が高いクロスを希望する方も多いのですが、そのようなクロスは値段が高額になりがちです。クロスの機能性についてあまりこだわりがない方は、最低限の機能を持ったクロスを選ぶのもひとつの方法です。
3-2. 業者選びを慎重に行う
外壁塗装などと同様、業者選びは慎重に行いましょう。複数社から見積もりを取り、使用したいクロスの種類や価格などを比較してください。このとき、自社施工の業者なら外注に依頼しない分マージンがかからないため、そのような業者に依頼するのもおすすめです。
4. まとめ
天井のクロスも、住まいのほかの箇所と同様に経年劣化していきます。天井のクロスの張り替えの相場は、1平米当たり1,500～2,500円であり、部屋の広さに応じて価格は変わります。また、広さのほかに選んだクロスの種類によっても価格は前後するため、クロスの張り替えを検討している方はどれくらいの費用がかかるのかを専門の業者に相談してみてください。 「株式会社丸昌」は、大阪府を中心に建築大工工事・リフォーム工事・増改築工事などを行っている施工業者です。お客様のご要望に合わせ、デザイン・企画・設計まで幅広く対応いたします。天井の張り替えリフォームの実績も豊富にありますので、リフォームに関するお悩みがございましたらお気軽にご連絡ください。
